ウィッニー

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ホイットニー・ヒューストンの名前を聞くと必ず思いつくであろうこと。
それはあまりにも有名なアノ曲。
調べてみると例の映画が公開されたのは92年。
てことは僕はまだチンチクリンの小学校低学年だったわけで、当然その映画を見るわけもなく
さらにアノ曲の素晴らしさが判るわけもなく、それどころかあまりにも有名になりすぎたためにことあるごとに嘲笑の標的や
パロディの具になっていった映画とアノ曲の間違ったイメージだけが積み重なっていったのです。
でもこれって僕と同世代の人には結構同意してもらえるんじゃないかな?
よほどブラックミュージックに造詣がある人でない限り僕と似た人は多いと思います。
つまりホイットニー・ヒューストンというのは有名で実力もある人なんだろうけど
昔のヒトでありどこかおかしみを感じてしまう対象だったのです。
加えて最近の報道では薬物中毒になったという話も聞いていて完全に化石状態インマイマインド。
そんなホイットニー・ヒューストンがとても久しぶりにアルバムを出した、ということは一応耳には入っていましたが
最初からスルーしてまさに聞く耳もたない状況だったのです。
しかしそのアルバムが素晴らしいという話を聞いて
「そんなに言うなら聞いてみようじゃないか」
と思い立って今日買ってきました。
で、感想。
す、素晴らしい…。
何が素晴らしいってまずは楽曲の質。
いわゆる最近の音もあればある意味ではホイットニー・ヒューストンの代名詞ともいえるバラードまでバラエティに富んでいて飽きさせない。
中でも一押しはアリシア・キーズとスウィズ・ビーツが組んだ冒頭"million dollar bill"と
R Kellyのメロディメーカーぶりがいかんなく発揮されたタイトル曲"I look to you"
前者は新しさの中にも古き良き時代のソウル感がパッケージされていて聞いてるだけでウキウキしてしまう。
そして後者はこれぞバラードと言いたくなるほどストレートなメロディにアレンジ。そしてそれを歌い上げるホイットニーの歌声。
僕は昔の彼女の歌は全然知らなくて、人によっては声の質が変わってしまったと嘆くひともいるみたいだけど、いいと思う。
なんか深さがあるというか声に奥行きを感じるんですよ。安定感と言うとすこし味気ないけれど聞いていて歌の世界に入り込めるのはそれがあるからだと思う。
他にもスターゲイト印のスムースチューン"Call you tonight"とかもいいっす。
聞かず嫌いはよくないなぁとそんなことを教えてくれた一枚。

I Look to You

I Look to You


アルバムからの先行シングル。
Million dollar bill