9月10日 番外編 金刀比羅宮参詣

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朝から本日6軒目の山下さんまでまさに駆け抜けた我々は思いのほか時間の余りが大きかったため、これから最後に行く予定になっていたうどん屋むさしさんに行く前に何かで時間を使おうと考えた。
選択は二つ。
一つは昨日急遽行くことになったが行ってみるとすっかり閉まった後だったうどん屋、池上製麺所へ行くという案。
もう一つはつい先ほど谷川米穀店から白川うどんにいく道中でうどんマスターが筆者にすすめたこんぴらさんへと参詣するという案。
「今の地点からだとどちらが近いの?」
こんぴらさんですね。最後に行こうとしているむさしもそこから近くです」
選択は言うまでもない。
というか実を言えばもうこれ以上うどん屋を増やすのは得策ではないと思っていた。
うどんであれば今でも目の前に出されれば不思議と食べられてしまうのだが、それでももう限界なのだ。
こんぴらさんへ、その選択はこのように消極的な態度で決められた。
しかし筆者はこの態度を後に改めることとなる。


さて、話は戻って我々の車は肉眼でこんぴらさんを山の中腹に認められるほどに近づいてきた。
しかし
「近くの駐車場は高いので…」
といううどんマスターのケチ、いや倹約家っぷりもあって我々は少し離れたところから徒歩でこんぴらさんを目指すことになった。
重たいお腹を抱えながらえいさえいさと歩いていくとある地点から急に道が綺麗になる。
ぼこぼこのアスファルトから手入れよく舗装された石畳へ。そしてこの石畳に筆者は弱いのだ。
「うわぁ、これはいいじゃないのぉ」
まずこの時点でかなりの満足度。
さらに進むと味のある建物がその石畳にそって並ぶ通りに出る。
「いやぁ、まいったねぇ」
まだこんぴら名物の階段にも達していないのに筆者はもうメロメロである。単純で感動屋さんなのだ。
「いいっしょー」


すっかり足取りの軽くなった筆者は長く続く階段もなんのその、軽快に上を目指していく。
そしてまずは第一関門(?)の山門前へと到着。
振り返ればほら、絶景かな。


そして山門をくぐるとまた!といった調子でここからは続々と素晴らしい世界の応酬である。
それではここからは当ブログのスポンサーの提供でこんぴらのありがたい風景をお送りします。



爽健美茶・黒冴でしあわせさん。こんぴらさん。さあここからしゅっぱーつ!


本宮まではまだまだ。ここでちょっと一休み。爽健美茶・黒冴で生き返るー!


やったー!ここを登り切ればついに本宮へ到着だ。ここまで来れたのも爽健美茶・黒冴のお・か・げ。


本宮からの景色はさいこー!それにしても爽健美茶・黒冴はうまいなー!!


ついに本宮を越えて奥社まで。これだけの階段を登りました。感動っ!!


そして…


最後に勝利の決め!爽健美茶・黒冴で君もパーフェクト・バディ!(ケイン・コスギばりのいい発音で)



と、茶番はここまでにして金刀比羅宮a.k.aこんぴらさんは本当に素晴らしかった。
昔の人は「死ぬまでに一度こんぴらさんへ詣でたい」と願っていたそうだが、それも頷ける。
まず立地。香川県という今でこそ大きな橋もあれば空港もある場所は、しかしながら昔はそんなに簡単に遠方の人が訪れることの出来る土地ではなかっただろう。
さらに現地まで来たら来たでお社のある場所までは何百段という階段を登らなければならないのだ。
そんなのはっきりいって手間だ!
けれど愚かで美しい人間はそんな手間こそを面白おかしく思える生き物なのだ。いや、そうだったはずだ。
便利なもの、効率のいいことばかりが重宝される世界は楽だろうが楽しくない。
スマートに気取るよりも「馬鹿じゃないの」と呆れられるくらいの道の方が結局後で楽しかったなぁと思える事柄は多いものだもの。
神社や仏閣が山中に建てられる理由は主に世俗から離れた聖なる世界を構築するためだけれど、本当は建設の最中に「わざわざこんな山のなかに重たい木材運んで大きなもの建てようってんだから、俺達も物好きだなぁ」と当時の人々がそんな至福の喜びに浸りたかったんじゃないかなぁ。
険しい山の中に立つ荘厳なお社を見てそんなことを思った。