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魑魅魍魎

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2年位前に読んで面白くて、もう一度読みたいなと思っていたけれど見つからなくてアマゾンで買いました。
いまさらだけどアマゾンってすごい。
マーケットプレイスだと本体価格よりも送料の方が高かったりする。つまりこの本はそれだけ安く買えたってこと。


ロッキード事件「葬られた真実」

ロッキード事件「葬られた真実」


そして相変わらず面白かった。
このロッキード事件、何がすごいって当時の三木武夫首相や検察、その他あらゆる人が田中角栄の首を狙っているのに当の角栄自身は少なくともこの本では全くといっていいほど登場しない。
それでもみんな勝手に角栄の存在に振り回されている辺りに角栄の凄さを逆説的に証明している。
話の視点は著者の平野貞夫氏、当時の衆議院議長前尾繁三郎の秘書官、からのものになるのですがロッキード事件に絡んで出てくる人たちがみな権勢欲や虚栄心や自己保身に汲々としていて政治の世界の汚さとだからこそ現れるダイナミズムとが絡み合って最高に面白い。
そして話の展開、これがまるで上質のミステリー小説のように様々な伏線を張っていき最後にそれを回収していく構造になっていて、まさに事実は小説よりも奇なりと言いたくなるほど。
まさかあの人が一番の黒幕だったなんて、と読み進めたときの衝撃は計り知れません。
あとがきにも書かれていましたが現在の政治権力と司法権力の骨肉の争いや、司法の傲慢さと政治の汚さ、全ての源流がこのロッキード事件にあるような気がします。
この事件によって祭り上げられた角栄の怨念が今も日本に呪縛をかけているのかも。