もう懲りた

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友人とtwitterでちょっと意見を交換したので、そのまとめと補足を。
発端は@saito_yuyaが誰かのツイートに返したここから。


その人は、私は体調不良でも働くんだから、あなたも同じように仕事しなさい。という利他主義の典型だと思うので、気にしない方がいいですよ!RT @10210102: もう社会人なんだから体調管理くらい出来ないと駄目だって言われてるし自分が無駄に病弱なのわかってるんですけどこれは酷い


これに対して僕は以下のように発言しました。

利他的には思えないけどね。利己じゃなくて?


他人にとって利となる行為が利他と考えると、体調不良でも働けと促す発言は利他的ではないだろうと考えたんですね。
それについて@saito_yuyaはこのように反応してくれました。


一見利己的な発言のようだけど、はたしてそうかなと。他の人間も働いてるのだから、あなたも働けはやはり利他的。


これだけだとちょっと腑に落ちなかったのですが僕も少し考えなおしていたところがあったのでそのことを僕はこう伝えました。

俺も考えてたんだが、利己でも利他でもないかな、と。そもそも誰にとってもあんま利じゃないし。ただの不満や鬱屈のなすりつけ?そう思いました。


するとすかさず彼から

個人の不満で留まるならいいのだけど、仮に「みんな頑張ってんだからさ」的な、「私は彼らの事も思って、代弁しているんだよ」的な意図が加えられると、この行為は、他の利益を守る為なんだから、あなた犠牲になるの当然だよねっていうことと変わりないわけだよね。


この返信で彼の言わんとしていたところがつかめました。
from 僕 to 彼

勝手な代弁は表面的には利他的だね確かに。ただ利他って言葉は俺にとっては最澄さんの盲己利他って言葉が全てで、このケースを利他という言葉で片付けるのは違和感を拭えないです。


そもそも僕が利他という言葉の使われ方に意見したのは上で取り上げた盲己利他という言葉があったから。
極端に言ってしまえば自分はどうでもいいから「あなた」や「あなたたち」が幸せでありますように、ということ。
これに照らし合わせると、体調不良でも働けという考えは、他者の代弁で彼らの利益を図っていますが、体調不良の彼/彼女にとってはあからさまに不利益でしかないわけで。
その点を考慮すると僕にはどうしてもこの考え方が利他的とは承諾できなかったです。
利他的とはこの場合「体調が悪いならゆっくり休んで早く回復してください。わたしがあなたの分はカバーしますよ(他の人が手伝ってくれてもくれなくても)」と対応するのが本来のあり方のように思えます。


ちなみに、「この言葉が全てで」とツイートしていますが、これは決してこの言葉を自分の行動原理にしているというわけではなく、利他という言葉が僕には上で述べたような少々エクストリームな自己犠牲の精神を意味しているということが言いたかっただけです。(利他的であろうと思ってはいます)


なにが他者に対しての利益かということは考えていく必要があるかと思います。
が、このような問いはともすると思考ゲームになりがちで堂々巡りするきらいがあるので最近はもっぱら「俺が利益だと思ったら利益なんだよ」と少々強引にマイウェイを行くようにしています。


花がきれいだと思わない人もいるかもしれないが私は花がきれいだと思う。


この文はあらゆる価値観に配慮したものかもしれないけれど、表現としては何の価値もない。
それよりもただ


私は花がきれいだと思う


と断言する方が伝わることは多くなると思うんです。


以上。