09年の秀作・音楽アルバム

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去年を振り返ってみて思うことはいよいよ音楽をアルバム単位で聴く習慣が抜けてきたということ。
いや、厳密に言えば聴いてはいるのだけれど、かつてのように聴き込むことは無くなってきてBGM感覚で流すことが増えた。
その証拠に最近はiPodではもっぱらポッドキャスト聴きに徹していて、音楽を聴いたとしてもいわゆるキラーチューンをまとめたプレイリストを作ってそれをランダム再生しているだけ。
そんな僕のリスナー事情ではあるがその中でも結構聴いた09年のアルバムを時系列は無視して思いついたままに列挙しておく。



・「ハイファイ新書」相対性理論

ハイファイ新書

ハイファイ新書

悔しい!けど好き!と布団を噛むような気持ちで悶えながら聴いた一枚。
このアルバムの中には好きじゃない曲が一曲も無かった。
言葉選びのセンスには脱帽しきりで、上手いとは言えないけれど癖になるメロディラインもついつい鼻歌になって僕の口をついてでた。



・「Art of NoiseRaheem DeVaughn
Raheem DeVauughn(ラヒーム・デヴォーンa.k.a. R&B・ヒッピー・ネオソウル・ロックスターからの一枚。
実はこのアルバム、インターネットを通じて無料ダウンロードという形態で発表された代物で、大体においてそのようないわゆる企画物にありがちなお遊びアルバムかと思いきやこれが全然。
むしろ僕は前作の名盤の誉れ高い「Love Behind the melody」よりも好きかもしれないくらい。
6曲目の"Planet Body Rock"は腰がヨレヨレになりそうなくらいファンキーでスウィート。大好きな一曲。
そして何よりこんなアルバムを無料で配ろうという心意気や音楽家としての新たな試みに拍手。
気になる人はダウンロード!無料なんでね。
368Music Group




・「BLACKsummer'snight」 Maxwell

Blacksummers'Night

Blacksummers'Night

1曲目の"Bad Habits"のイントロ。Maxwellの透き通るように綺麗なファルセットが聞こえてきた時点から陶酔スイッチオン。
ソウルフルでいてメロディアスで演奏が鉄壁でと非の打ち所なしの一枚。
夜景の綺麗な部屋の窓越しにワイングラスを傾けながら、とそんな脂っこい妄想を抱かせる夜のアルバム。たまらんじぇ。



・「The Blueprint3」 Jay-Z

ブループリント3

ブループリント3

なんだかんだ言ってキングはキングだったと力ずくで認めさせたホヴァの会心作。
個人的には前作の「American Gangstar」の方が曲単位でハマッた度合いは深かったけれど、一枚の流れやまとまりはこちらが上回っていた。
特にこのアルバムからのシングルで大ヒット曲の"Empire State of Mind"はちょうど自分がニューヨークに行っていたときに当地でかかりまくっていたという因縁もあって去年の曲では一際思い出が強い。
ジャケットワークもカニエ以降のシーンを象徴するようなミニマルでアーティな感じが秀逸で素晴らしい。


・「The Introduction Of Marcus Cooper」 Pleasure P

Introduction of Marcus Cooper

Introduction of Marcus Cooper

元プリティ・リッキーのシンガーPleasure P a.k.a. 「気持ちピー!!」のソロ・デビュー作。
一聴して耳を奪われるのはやはり希代のバカ歌詞(なんせ間男の歌)にして、そうは思わせないくらいに爽やかなアレンジを纏った"Boyfriend #2"。
それ以降も夏の涼やかな風を想起させるような爽やかさ全開でアルバム全体を押し通していて本当に聴きやすい。


・「Back On My B.S.」 Busta Rhymes

Back on My Bs (W/Dvd) (Dlx)

Back on My Bs (W/Dvd) (Dlx)

先行シングル"Arab Money"のキレっぷりに思わず手に取った今作。
聴いてみれば上記の曲以外にも聴き応えのある曲がゴロゴロ。
特に旨みたっぷりなのはJamie Foxx, Mary J. Blige, John Legend, Commonというとてつもない豪華客演で放った"Decision"。
これで悪い曲なわけがないと聴いてみれば果たして予想通りの名曲で大満足。
そして意外な収穫はAkon, T.I.客演の"Don't beleive Em"。Akonの仕事ではかなり久しぶりにヒット。
ヒップホップはかっこいい!と思える一枚。