進化の過程

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本日の練習は30キロ走。
この練習には色々と準備がいるんです。
体調の管理はもちろんのこと、睡眠時間、朝食のメニュー、そして一番大切なことは気持ちの準備。
20キロ走や、25キロ走くらいまでならそこまで気をつかうこともないのですが、それくらい30キロというのは長い距離なのです。
マラソンでも大体の人がぶち当たるのが30キロの壁。
この壁が出来る理由は様々言われていますが、とにかくこの辺りが好記録への分水嶺であることは間違いありません。
では、どうすればこの壁をぶち破ることが出来るのか。
それにはまず最初から実力以上のペースで走ろうとしないこと。
誰でも初めは元気満点で快調に走れるものです。ましてやそれが大会になるとテンションも高くてついついペースが上がってしまう。
でもそれがいつの間にかダメージになり30キロの壁を登れずに潰れてしまう。
男性のランナーに多い失敗例ですね。
次に気をつけたいことはエネルギー補給。
人は有酸素運動の間に主として筋肉中のグリコーゲン(糖)をエネルギー源として使用しています。
もちろんこれは有限ですから使った分は補わないとなくなってしまいます。
車で言うとガス欠状態ですね。ガス欠の車が走れなくなってしまうのと同様に人もグリコーゲンが枯渇すると動けません。
そのためには走る前からしっかりエネルギーを摂取すること。
そして走っている間にエナジーゼリーなどで補給をすること。
後者は意外と認知されていなくて初めてマラソンを走る人などはこの事実を知ると驚く人が多いです。
余程のエリートランナー(フルマラソン2時間台)でない限り水分以外の補給は必須です。
そして最後に必要なのは結局練習です。
基本的に人は自分が走ったことのある距離プラス数キロ程度がしっかりと走ることの出来る限界の距離です。
いくら高頻度で走っていたとしても、10キロ程度しか走ったことのない人は余程ペースを落とさない限り20キロあたりでフラフラでしょう。
だからマラソンで明確な目標がある人は、その目標を達成するために必要なペースで最低でも30キロ以上の練習を一度はしておく必要があります。
と、なんだかランナーズでお目にかかるような堅い内容になりましたが、
ランナーにとって30キロというのがどれだけの意味を持つものなのかが少しでも伝われば幸いです。


僕も初めて30キロを走ってみたときは言葉にするのもはばかれるくらいにひどく撃沈した覚えがあります。
自分の体が全く自分の物ではなくなってしまったような感覚とでも言いますか。
とにかく脚を一歩踏み出すのもやっとなくらいにバキバキになりました。
そして今日がケガから復帰して初めての30キロ走。
かなり不安を抱えながらスタートしたわけですが、結論から言えば思った以上にスムースに走りきることが出来ました。
一番の理由はペースを抑えて走ったということになるでしょう。いわゆるL.S.D(Long Slow Distance)をしたことになります。
この練習法はマラソン練習ではかなりメジャーなもので、とにかくゆっくり(その人にとってのゆっくり)のペースで走り続けることで
体への負荷を抑えながら長距離走に必要な筋力のアップが出来たり、血液を体中に流すことで毛細血管を広げてスタミナアップが出来たりします。
本番まではまだ3ヶ月以上。今はまだマラソンへの土台作りの期間。
この段階でしっかり30キロ走をこなせたことは大きいです。欲を言えば年内にもう一度くらいできるといいのだけれど、
年末にちょっとした短距離レースのようなものを仲間内でやるようなので、それを考えると難しいかな。


今日の走行データ。
距離:30キロ
時間:2時間45分6秒
平均ペース:5分30秒/キロ