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映画 「チェイサー」 2008 韓

監督:ナ・ホンジン
主演:キム・ユンソク
   ハ・ジョンウ


制作された本国・韓国では観客動員数が500万人を超えるヒット作であり、
第61回カンヌ国際映画祭の特別招待作品であり、
さらにワーナーブラザーズとレオナルド・ディカプリオがリメイク権を獲得している
というそれだけで弥(いや)が上にも期待値抜群のこの映画。
実は全く知りませんでした。
きっかけはセンスの高さが売りの企業戦士Y将軍の紹介で、
「まじヤバイ」「これは凄い」
という言葉とともにオススメされました。
で、見たわけですが、
うん、確かにこれは凄い。
ていうかエグイ、そして悲しい。


調べてみるとこの映画、話のベースには2004年に韓国で起きた
資産家や美形の風俗嬢をターゲットに、遺体の身元が判明しただけでも21人を殺害したユ・ヨンチョル事件
(映画のモデルとなった殺人鬼ユ・ヨンチョルは教会のある住宅街で犯行を繰り返し、
「神の近くにいても加護はないことを知らしめるため」と供述している)
があって凄惨極まりないのも納得。
しかし敬服するのはその凄惨さを一切手抜きなしで描ききったその覚悟。
これ日本だったらもう少しマイルドにして結局生ぬるい映画にして済ませていたんじゃないかな。
日本でヒットさせようと思ったらとりあえず漫画原作にしてイケメンとアイドルブッキングさせるしかないもんね。
こんなエグイ映画が作られてそれが大ヒットする韓国はほんと映画の質に関しては高いと認めざるをえないです。


話の中盤以降には正直ご都合主義やなぁと感じてしまう箇所もありましたが、それでもそのツッコミを黙らせてしまうほどの
緊張感が全編に渡って維持されていてダレることもなかったです。


さて、ハリウッドはこの完成度をどこまで保ち続けられるのでしょうか。
ディカプリオ主演でもとは韓国映画ということは監督はやはりアノ人?
だったら間違いなさそうですが、問題はこんなエグイ映画をもう一度みる勇気がこちらにあるかどうか。
根性のある人はまずはオリジナルを。オススメです。