今年の一冊

昨日のイーストウッドと同じく今年の僕にとって大きな出会いだったのはアルボムッレ・スマナサーラ氏、さらに言えば初期仏教との出会いでした。 上澄みの辺りだけをすくい上げるような僕の仏教習熟度ではありますが、それでもこのテーラワーダ仏教を基にした…

孤高の騎士

ついに買いました。 思えば僕のこの一年はこの人とともにありました。 きっかけはまず今年の初旬に公開されたチェンジリング。 この作品で完全に涙腺を破壊された僕は、そのまま今度は今年の春あたりに公開されたグラン・トリノを見ました。 当然、泣きまし…

異常で過剰な愛情

浅草キッドの水道橋博士によって2006年に発表された「博士の異常な健康」が今年新たに加筆部を加えて文庫版として再発された。 僕は単行本を読んでいたはずなのだけれど、家を探してもどこにも見つからなくて 「あれ?読んだ気になっていただけだったか…

17歳にもなれてやしない

少し前に紹介したセイゴオ先生の本。 読み終わった際にこれに先だって出版されたもう一冊の方も読んでみたいと書いたのですが、ようやっと読みました。 最初に読んだ(実質的には後編にあたる)方は主に17世紀以降の歴史、特にヨーロッパの国々の興隆につ…

根本は同じです

最近読んだ本テレビは見てはいけない (PHP新書)作者: 苫米地英人出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2009/09/16メディア: 新書購入: 5人 クリック: 92回この商品を含むブログ (65件) を見る怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書)作者: アルボム…

目から鱗が3000枚

それくらい新しい扉が開かれていくような感覚を味わえる一冊。無常の見方―「聖なる真理」と「私」の幸福 (サンガ新書)作者: アルボムッレ・スマナサーラ出版社/メーカー: サンガ発売日: 2009/08/25メディア: 新書購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブロ…

旅の途中

いつか必ず読もうと思っていたのですが、そのときは結構あっさりやってきました。 ここのところノンフィクションばかりでたまには小説が読みたいなと思っていました。 それで本屋に行くのですが最近流行っている作品にはどうも惹かれるものがない。 読めばど…

ニーチェ

たまには、と思って手にとってみたのですが、哲学書、やっぱり読むのが大変です。 そんなにたくさん読んでるわけじゃないけれど、読むたびに思うのは哲学は新たな疑問の創出であって決して答えにはなりえないってこと。 宗教だって同じかな。 安易な答えを掲…

魑魅魍魎

2年位前に読んで面白くて、もう一度読みたいなと思っていたけれど見つからなくてアマゾンで買いました。 いまさらだけどアマゾンってすごい。 マーケットプレイスだと本体価格よりも送料の方が高かったりする。つまりこの本はそれだけ安く買えたってこと。 …

生き物とは?

分子生物学者の福岡伸一氏の著書「生物と無生物のあいだ」を読みました。 まえにここでも紹介した同じく福岡氏の筆による「動的平衡」がとても面白かったので。 果たしてこの本もとても興味深いものでした。 氏の著書が面白い理由はなによりもまず文章の巧み…

読み終わったもの

誰も知らない 世界と日本のまちがい 自由と国家と資本主義作者: 松岡正剛出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2007/12/20メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 10人 クリック: 96回この商品を含むブログ (76件) を見る 世界の近・現代史の復習としてはまさにう…

命の繋がり方

最近読んだ本。動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか作者: 福岡伸一出版社/メーカー: 木楽舎発売日: 2009/02/17メディア: 単行本購入: 28人 クリック: 282回この商品を含むブログ (158件) を見る グラン・トリノを見てから命の繋ぎ方について考えることが多く…

作法

本ってどうやって読みます? というのも僕は「最近こんな本を読んだよ」って話をふって「それってどんな本だったの?」と聞かれると上手く答えられないことが多々あって、少なからず落ち込むんですよね。 読んだかもしれないけれど、何も身になってないじゃ…

旅路の果て

吉川英治著「新・平家物語」読み終えました。 当時、週刊誌にて7年の歳月をかけて連載された超大作をわずか3ヶ月ほどで駆け抜けたわけで、味わい切れていない箇所も多々あることでしょうが、それでもひとまず読了した事実に大きな充実感を覚えています。 平…

燎原の火

去年の終盤から吉川英治先生の「新・平家物語」を読んでいます。 ただ今十一巻まできたのですが、十巻がとても好かった。 話の中心は木曾義仲の入洛後から死に至るまでなのですが、彼と彼を取り巻く女性達の愛の激しさが凄まじかった。 戦場という死と隣り合…

看板にやや偽りあり 佐藤優著 「国家の罠」

元・外務省職員、佐藤優氏の処女作である「国家の罠」はその作品名の通りまぎれもない政治ドキュメントであり、氏の体験を克明に描いた優れたルポルタージュである。しかしそのあまりに的を射すぎたタイトルと”外務省のラスプーチンと呼ばれて”という刺激的…

Hey, Jude 田中森一著「反転」を読んで

いつもより早い時間にセットした目覚まし時計にも従順だった。起きたら濃いめのコーヒーを飲んで、椅子に腰掛けてページを手繰る。電車の中でも、仕事の休憩の間も時間が許す限りはページを手繰った。そうしてページを手繰る手は止まることを知らなかった。…

受け手のいない報告書

僕はもうハンバーガーが好きすぎて堪らんのです。愛しとるのです。 どれくらい好きかと言えばkinki kidsの二人が爽やかに映る十六茶の広告写真で主役である十六茶ではなくて、光一君の前に所狭しと並ぶハンバーガーの方に魅せられてハンバーガーを食べたくな…

その発想はなかったわ

雑誌Newtonの最新号がすごい。詳しいことは本を読んでもらったほうがいいと思うのだけど、なんでもこの世界には第5次元があるかもしれないんだってさ。Newton (ニュートン) 2008年 01月号 [雑誌]出版社/メーカー: ニュートンプレス発売日: 2007/11/26メディ…