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エレン・ペイジのカムアウト

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カナダ人女優でハリウッドでも活躍するエレン・ペイジがゲイであることを表明したというニュースが数日前に話題になりました。


アメリカの人権団体であるHRC(human rights campaign)のカンファレンスに登場した彼女はその壇上で以下のようにスピーチしています。



日本語の訳はこちらのサイトが詳しいのでどうぞ。
エレン・ペイジがゲイをカミングアウトしたスピーチ全文


同性婚を認める州も出てきたとは言えキリスト教の影響が強いアメリカで同性愛者であることを表明するのはまだまだ勇気のいることだと思います。
その中で女優として影響力のある彼女が同性愛であることを表明したことはとても意義深いことで、このアクションによって勇気をもらう人は少なくないでしょう。


僕も今回の彼女のアクションには心から敬意を持ちました。本当に素晴らしいと思います。
ただ同時に、彼女がスピーチで「ゲイであることを隠すのに疲れた」と言っているようにLGBTに対する風当たりは依然強いものがあることも事実ですね。
僕が見る限りネットなどでは一般人から著名人含めて彼女の決断を賞賛する声が多いですが、当然ヘイトを表明、またはそこまではいかずとも快く思わない人も多数いることと思います。


僕は彼女のアクションを賞賛しサポートする社会にとても明るい未来を見ます。でも本当に望むべきは、ホモセクシャルであることがヘテロであることと同じように当たり前のものとして受け入れられている社会だよなあとも思いました。
「わたしは異性が好きです!」って宣言しても誰も賞賛しないように「わたしは同性が好きです」と言っても「うん。それで?」という反応こそがきっと性的マイノリティと言われる人々にとっては嬉しい反応なのかもなぁと、エレン・ペイジへの暖かいメッセージに溢れるネット界隈の反応を見ながら考えました。


報道だとエレン・ペイジに対して「JUNOでお馴染みの」みたいな表現がほとんどで、もちろん彼女にとってこの映画は外せないものではありますが他にもエレン・ペイジの素晴らしさを楽しめる作品はありますのでいくつかご紹介させてください。


『スーパー!』
冴えない男が啓示を受けたように突然スーパーヒーローとして活動を開始するという、もうすぐ続編も公開になる『キック・アス』みたいなプロットのこの映画でエレン・ペイジは主人公のサイドキックであるボルティーとして出演しています。主人公を食ってしまうほど(ダブルミーニング)のぶっ飛び具合で映画をロックする彼女の演技に公開当時ほんとに心底震えた記憶あり。個人的には今作での演技が最高だと思っています。


『ローマでアモーレ』
ウディ・アレン監督による小品。この中でエレン・ペイジが演じるのはセクシーでもなく、さばけた性格ゆえに男に縁がなさそうに見えて、その実は計算高く知的な会話も心得ていることから文化系男子にとってのファム・ファタールとして君臨するという大変困った女です(笑)
映画の中では彼女にまんまとハマっていく男(ジェシー・アイゼンバーグ)にだけ見える存在としてアレック・ボールドウィンエレン・ペイジの振る舞いにツッコミを入れていくのですが、そのツッコミを無視して結局……という展開にこちらも大変多くを学びました。恋愛弱者の男達は必見。でもこのエレン・ペイジには抗えないんだよなぁ。


『ザ・イースト』
利益追求で環境を破壊し近隣住民に被害をもたらす悪徳企業に鉄槌をくだすエコ・テロリストと呼ばれる組織と、その組織に潜入するエージェントの攻防を描く社会派サスペンス映画。この中でのエレン・ペイジは誰より過激で誰より繊細な活動家を演じています。
エレン・ペイジが素晴らしいと思うのは作品選びの眼で、事実この映画は政治的な側面を持ち合わせているだけに出演すること自体にリスクを孕んでいるのは明白。それでも彼女はこの映画の意義を感じ取って出演を決めています。
こういうところからも、今回彼女が同性愛者であることを表明するリスクよりも同じ同性愛者の指針となるべく立ち上がったことの勇敢さが見て取れると思ったのでした。


個人的にはエレン・ペイジって女性として魅力的で好きだったので男に興味ないのかあと少し寂しかったりもしますね(笑)
もちろん女優としての彼女はこれからも変わらず応援しますよ!