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今年観た映画 5位〜1位

映画
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5位『LEGOムービー』

監督:フィル・ロード 

   クリストファー・ミラー

主演:クリス・プラット(エメットの声)

 


Everything Is AWESOME!!! -- The LEGO® Movie ...

 

なんでもちまたじゃ「レリゴー」だの「ありのままの」だの歌うのが今年の大流行みたいですけど、こちとら「everything is awesome」であり「すべてはサイコー」が今年のベストソングなわけですよ!

というわけで貼り付けたのはトレーラーじゃなく「everything is awesome」のビデオ。これ聴くだけでこの映画のトーンはご理解いただけるでしょう。とにかくハイパーで最高に楽しい!

レゴブロックがところ狭しと大活躍する映画ということでぜひお子さんのいる家庭は一緒に観てもらいたいんですが、この映画が素晴らしいのは実は大人にこそ突き刺さるテーマだったり展開が用意されているところなんです。頭でっかちになってしまう大人にこそ響く内容であり、子育て中のパパ・ママには子どもと接するうえで一つの回答になり得る素晴らしき展開なので、この年末年始に家族揃って観てみてはどうでしょう?

 

 

4位『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』

監督:アンソニー・ルッソ

   ジョー・ルッソ

主演:クリス・エヴァンス

 


映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』予告編 - YouTube

 

 初めてキャプテン・アメリカのイラストを観た時に、まさか星条旗を着飾ったヒーローに自分が痺れる日が来るとは夢にも思わなかった。どっからどう見てもマヌケでしょ。度が過ぎた愛国者ってなんかアホっぽいし。

でもキャプテン・アメリカが示す国への愛は「アメリカサイコー(すべてはサイコーの節で)」なんていう短絡で盲目的なそれではない。今作の中で彼は政府の中枢に対しはっきりNOを突きつける。平和維持という大義名分のもとに国民を監視し、多少の犠牲は顧みない国家権力と徹底抗戦するのである。

国という概念、国家という機能がいったい何によって成り立っているのか。その根本に立ち返ればキャプテン・アメリカがなぜアメリカ政府と戦うことになるのかがわかるだろう。

アクション映画として、そしてポリティカル・サスペンスものとしても超一級品の大傑作!

 

 

 3位『ゴーン・ガール』

監督:デヴィッド・フィンチャー

主演:ベン・アフレック


映画『ゴーン・ガール』予告編 - YouTube

 

なんならこのトレーラーだけで100点なんですけど、本編はもっとすごい。ちょっと脱線しますが同じフィンチャー監督作だと『ドラゴン・タトゥーの女』は『移民の歌』を使ったトレーラーが100点超えてたのに本編は・・・だったので、今回は嬉しい裏切りでしたね。

結婚にはソクラテスに代表される哲学者から街場の人々まで、洋の東西や古今を問わずさまざまな人のさまざまな言葉によって考察がなされているわけですが、この映画が割りとこの命題に決定的な回答を示しているような感じがありますよね。

つまりこういうことでしょ?


Timeless (feat. India.Arie) / Sergio Mendes - YouTube

 

ま、僕は独身だし「つまりこういうことでしょ?」ってことを怠ってきて今があるので偉そうなことは言えないんですが・・・。

 

しかし夫婦喧嘩は犬も食わないと言いますが、この映画にはこの言葉がピッタリだったなー。

 

 

2位『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

監督:ジェームズ・ガン

主演:クリス・プラット


映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』予告編 - YouTube

 

上の『ゴーン・ガール』がトレーラーの段階で期待値パンパンだったのに比べると、今作のトレーラーを初めて見た時のガッカリ感たらなかった。さすがのマーベルもここでつまづいたか、と不敗神話の終わりに立ち会ったくらいの気分。

それが蓋を開けてみればまさかの大傑作!!

とにかく映画を見ているあいだじゅう脳内の多幸感たらなかった。映画が始まって数分、オープニング・タイトルが出たその時点で脳内スタンディングオベーションですよ。そしてそれが最後まで続くわけで、そんな映画がおもしろくないわけがない!

サム・ライミの『スパイダーマン』やノーランの『バットマン』などの影響でヒーロー映画でヒーロの闇や苦悩を描いたりシリアスなテーマを持ち込むことが主流になって、それは4位にあげた『キャプテン・アメリカ』もまた然りだった。それによりヒーロー映画が新たなステップを迎えたことは確かだけど、ちょっと食傷気味なところもあった。

そんなタイミングに現れたこの映画は傾き過ぎた振り子をもとに戻すべく、爽快感だけを成分にアンチ・ヒーローなキャラクター達が見事にヒーローに変わる瞬間、甲斐よしひろに言わせれば「ヒーロになる時、それは今!」を見事に描いている。

そしてこの映画のもうひとつの魅力は音楽!とにかく音楽の使われ方と使いどころが素晴らしすぎ!どんな音楽がどこで鳴るかすらネタバレになりかねないけどひとつだけ、最後から2番目に流れるあの曲で昇天!まさかあの曲を劇場の大音量で聴けるなんて(涙)この映画の爆音上映があったら確実に駆けつけたくなるくらい。

細かいごたくは抜きにして、今年最も楽しくて感動すらしてしまう映画でございました。

 

 

1位『そこのみにて光輝く

監督:呉美保

主演:綾野剛


映画『そこのみにて光輝く』予告編 - YouTube

 

小沢健二の歌に『さよならなんて云えないよ(美しさ)』というのがあって、その歌詞で彼はこう歌う。

 

僕は思う!この瞬間は続くと!いつまでも

 

この映画のラストシーンを見た時の僕はまさにこの歌詞のような気持ちになった。正確に言うと、作品内の彼らのためにそうであって欲しいと思った。

人生には絶望しかなく、一瞬の希望すら誰かの悪意によって簡単に壊されてしまう世界でもがくように生きてきた男と女は、映画のタイトルが示すようにそこのみにてしか光輝けない。でもそれは不幸なことか?いや、そこのみにて光輝ける彼らはそれだけで救われたんだと、最後のシーンは雄弁に語る。装飾だらけの言葉も壮大な音楽もなく、ただふたりがいるということだけでタイトルに込められたすべてが語られる。

だから僕はこの瞬間がいつまでも続け!と願ったのだ。

この映画が素晴らしいのは画の力だけで言葉以上のことを訴えかけてくるところだ。

あるシーンでは脚本にこう書かれている。

◯山道

   曲がりくねった道を行く、中島の車。

 

たったこれだけ。しかしこのシーンがどれだけの絶望と落胆に満ち溢れていることか。静かで美しさすら感じさせる風景を行く車を見ても、それまで精緻に築き上げてきたストーリーがあるからこそ、観客はそこにまるで違う景色を見せられることになる。

 これを映画的体験と言うのではないだろうか。

 

見ていて愉快になれる景色は多くないが、人間の美しさがにじみ出ては観るものを締め付ける、とてもとても愛おしい映画だった。