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マイケル・ファスベンダーのマイケルが吠える!SEX三昧の映画「SHAME」

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映画「SHAME -シェイム-
監督:スティーブ・マックイーン
主演:マイケル・ファスベンダー


「前貼りなしのふるちんで挑んだ演技は素晴らしかった。その姿でゴルフをやったらどうかな。是非やってよ」と、今年のゴールデン・グローブ賞主演男優賞を獲得したジョージ・クルーニーがスピーチの壇上から褒めたたえたことで、公開前から話題になっていた映画「SHAME」を見てきました。

まず肝心の(?)マイケルのマイケルですが、予想に反してけっこうボロンといってます。
ただこれ予想に反してというのは、決して作品中での露出度合いのことを指しているのではなく、日本での公開環境を考えてのことです。
ドラゴン・タトゥーの前例もありますしね。
さすがに真正面から捉えたカットではぼかしが入っていましたが(それでもドラゴン・タトゥーのような10年以上前のAVみたいな荒いモザイクではないだけマシ)暗がりでシルエットになった際にはぼかしも入っておらずはっきりと確認できるレベルです。
かなりのデカさです。

と、上映開始直後にこれがきた時点ですでに満足なのですがこの映画、ここから最後までとにかくマイケル・ファスベンダーがセックスしているかポルノ見てるシーンが続く凄まじい映画です。

マイケル・ファスベンダーが演じるのはNYに一人で暮らす男、ブランドン。
彼は男女の関係、もっと言えば人との永続的な繋がりを否定しています。しかし、彼はもはや依存症と言って差し支えないくらい性的な繋がりに飢えており、至る所で相手を取っ替え引っ替えしてセックスをしています。
なんせ男前なファスベンダーですから女性を引っ掛けるのはお手のもの。
上司がバーでナンパした女を横取りしたり、職場の同僚をつまみ食いしたりと、とにかくやりたい放題。
それでは飽きたらずコールガールも呼ぶし、ウェブカメラを使ってのインターネットセックスにまで及ぶ始末。
気ままに独身生活を謳歌するブランドンですが、ある日、妹のシシー(キャリー・マリガン)が居候に来ることで歯車が狂っていきます。


この兄妹はそれぞれ孤独です。

そして孤独に対するアプローチがそれぞれ違います。


ブランドンがセックスという肉体的な快楽で孤独を埋めていくのに対して、彼女は精神的な拠り所を獲得するための手段としてセックスを利用するのです。

どうして彼らは孤独なのでしょう?
その理由は劇中でいっさい語られません。しかし、その語られなさこそが「現代の都会人のありよう」を表しているように思います。
ただ1つだけブランドンの孤独さとその経緯を示唆させるシーンがあります。
それはシシーが歌手としてステージに立つクラブにブランドンが招待されるシーンです。シシーがフランク・シナトラの名曲「New York, New York」を歌うと彼はおもむろに涙を流し始めるのです。



ニューヨークに希望を抱き、夢を叶えるためにやってくる男の心境を歌ったこの曲が彼の琴線に触れた。
劇中でブランドンの過去について観客が唯一知ることになるのは彼が10歳のときに家族でアイルランドからニューヨークへ移住したという事実だけです。
劇中、ニューヨークは常にグレーな空。
都会はまばゆいばかりの魅力で多くの人は吸い寄せ、その多くを傷つけていきます。


今作は都会のサイレント・マジョリティ、孤独を隠し体裁を取り繕うカッコイイ大人たちを理解ある冷徹な視点から描く映画です。