読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

宮武うどん

このエントリーをはてなブックマークに追加

宮武うどん復活!
このニュースがうどん者に与えた衝撃は大きかったそうだ。
そうだというのは筆者が昨年初めて香川を訪れた際には既に時遅し、宮武は営業を行っていなかったからに他ならず、噂に聞く宮武系の真髄を味わっていないからだ。
それでも昨年散々聞かされたうどんマスターの賞讃の声と閉店を惜しむ様、そしてその復活を喜ぶ様は筆者にさぬきの国が失っていたものの大きさを推し量らせるには充分であり宮武へ訪れることが今回のうどん行脚における大きなトピックの一つになることに異論はなかった。
「でもさー、そんなに凄い凄い言うけど実際のところどこがそんなに凄いわけ?」
決して世の評価をいぶかしむつもりはないが、そこまで持ち上げられるその理由を筆者は知りたかった。
「そうですね、一言で説明するのは難しいのですがやはり麺につきます」
「麺ねぇ」
「はい。麺です」
「コシがあるとかそういうこと?」
「それはもちろんなんですけど、ただコシがあるというのではなく噛む度に顎に快楽が訪れるとでもいいましょうか‥」
そのまま無口になってしまううどんマスター。筆者も気の抜けた相槌をしたきり追及の手を緩めてしまった。
「と、とにかく、食べたらわかってもらえると思いますよ」
「新しくなって麺が変わってなければね」
筆者は少しいたずらなセリフをはいて国道の先に目をやった。
うどんマスターは何も言わなかった。


開店後しばらくでお店につくと入り口からは適度な量の待ち人たちが。
「第一陣が去る頃です」
うどんマスターはまるで計算通りとでも言わんばかりのどや顔で華麗にパーキング。早朝の失態はいまやどこ吹く風である。

最後尾に並ぶと見る見るうちに列が消化されていく。
「こりゃ意外とすぐにいけそうだな」
そう思ったのも束の間「今からうどんを茹で始めるのでしばらくお待ちください」とのアナウンス。
しかしそれも結構嬉しいハプニング。
なぜなら、すぐ目の前でまさにうどん打ちが進行中。


生地を伸ばしてぇ、


均等に切り分けてぇ、

ほぐして茹でたらぁ、

出来上がり!!
ひやかけ

「ほぉ、これが噂に聞くエッジが立ちながらねじれる麺ですか。しかしてお味は?」
ズルズルズルと威勢よく 麺をすする筆者。
「はは、なるほどね」思わず笑みがこぼれる。
うどんマスターが言うようにコシがあることは言わずもがなで、そこに他の店では感じられなかった弾力が。
噛み切れないほど弾性があるわけでなく、かと言ってブツブツと細切れになってしまうような柔なやつでもない。
「確かにこりゃ噛む度に不思議な感覚があって面白いね」
「わかっていただけてよかったです!」
またまたどや顔のうどんマスターもあっと言う間に完食で次の店へと向かう我々であった。
新店主、おみそれいたしました!!