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なぜ、脳は神を創ったのか?

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怪しいピンクの装丁でお馴染みのフォレスト出版から、これまた怪しい口調で次々と斬新かつ平易な(時に意味不明な)教えを届けてくれるマッドサイエンティスト、いやいや本物の脳機能学者である苫米地英人氏の著書が出版された。
ここ数年怒濤の出版ラッシュで、それもその大半がいわゆる自己啓発系のものが多数だったため未読のものが多かったのだが、今作は久しぶりの宗教ものということで興味津々。
この人の宗教解説、特に仏教についての話しはとてもわかりやすく面白いのだ。
2007年に出版された「スピリチュアリズム」は当時の現象であったスピリチュアリズムをことごとく喝破し、なおかつ仏教のコアである空の見方の基礎を説いた名著なので興味のある人は是非読んでみて欲しい。


スピリチュアリズム

スピリチュアリズム


そして今作なのだが、今までに増して仏教観が研ぎ澄まされていっているようで益々おもしろい。
おそらく長年のお経活動で私たちのような普通の人にどのように伝えたら首尾良く伝わるのかが以前に増してクリアになってきたのではないだろうか。
ちなみにこれは本書の中でも触れられているのだが、本来仏教でお経というものは現在の我々が想像するような(例えば般若心経)漢語やそれに準じるような文語体で著されたものではなく、普通の人が普通の生活で使う口語で著されなければいけないそう。
お釈迦様がお亡くなりになる際に弟子たちに当時の上流階級の人たちが扱っていたサンスクリット語ではなく文語で伝えるようにお話しされたとのこと。


で、肝心のタイトルにもなっているなぜ脳は神を創ったのか、という話しに関しての答えはずばり「部分情報である人間が完全情報である(定義上は)神に敬意や畏怖の念を抱くから」。
あ、結論を言ってしまった!けど、実を言うとこの本の肝はここじゃないので問題なし。
大切なのは神という概念を人は歴史上どのように扱ってきたのか、そしてその神が数学世界の理論を通すとどのように理解されてしまうのかという辺り。
そしてそれらの話しを通して最終的に神を否定して現れた釈迦の教え、仏教がいかに強い理論を構築しているのかというのが実は本書の肝だろう。
世界を幸せにするには仏教が一番優れていることが理解できると思う。


なぜ、脳は神を創ったのか? (フォレスト2545新書)

なぜ、脳は神を創ったのか? (フォレスト2545新書)


そして、この本を読んだら補習授業として次は先般USTで放送されたこちらのビデオをおすすめする。

2時間もあるのでぜひお時間のあるときに見て欲しい。細切れでも見れなくはないけれど、理解度を深める意味では一気に見てしまう方がいい。
僕もこれからは釈迦派のボーディサットバでいこうか。