カントよりトンカツ

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高邁な思想やとても意味がありそうな理論を振りかざす人に対して「そんな俗世間的な知識など何にも偉くなんてない」んだよ、それより「今日はどこそこのスーパーでトンカツが特売だったのよ」といった生きることに直結した知恵を大切にする主婦の方が何倍も偉いんだよという考えを表現するためにアルボムッレ・スマナサーラ氏が著書”無常の見方”で使ったのがカントよりトンカツという言葉。
やっぱどう考えても僕はこっち側にシンパシーを感じてしまうんだよな。
世界や国家を憂えたり、改善していこうと息巻く知識人や政治家たちがいるからこそトンカツが食えるわけだけれど、僕はそんな大きな議論に巻き込まれようとは思えなくなってきている。
もちろん考えることを止めたり学ぶことを拒否したりするわけじゃないけれど、議論をするなら僕はどうしたらこのトンカツはもっと旨くなるのかということを考えていきたいのだろうな。
僕の中にある世界の半径はおそらくそれくらいの大きさなんじゃないかと思う。



無常の見方―「聖なる真理」と「私」の幸福 (サンガ新書)

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