Percy Jackson & the Olympians: The Lightning Thief

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映画「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」 2010年 米
監督:クリス・コロンバス
主演:ローガン・ラーマン


パーシー・ジャクソンはオリンポスの神々の一員であるポセイドンと人間の女の間に生まれたデミゴッド(半神半人)。
しかし当の本人にはそんな事実など知るよしもなかった。
ところがある日オリンポスの大神であるゼウスの雷が盗まれるという事態が発生。
その犯人としてパーシーの名前が挙がった日から彼の生活は激変していく。


見に行っておいて何なのですが、僕は初めから映画の出来自体には一切期待していませんでした。
そして結果は果たして僕が思い描いていたとおり、酷いとまでは言わないまでも決して一般の人々にお勧めしたいと思うようなモノではありませんでした。
しかし、じゃあ何で見に行った?と問われればそれはもう理由は一つ。
ギリシャ神話がベースにあるということ、それに尽きます。
ですのでギリシャ神話の神々やエピソードがどのように描かれているのか、僕はとにかくそこに注視していました。
その観点からこの映画を語るならば僕には特に不満はありませんでした。
というか神話というもの自体がそもそも制限などない種々雑多な伝承や想像力の帰結なわけで、今でこそある程度体系化されたり正統とされる説などが一応はありますが、個人的に神話というものは今風の単語を使えば版権フリーとでも言いますか、脚色・改編なんでもござれであるべきだろうという考えを持っているので、ただひたすらに「そう来たか」と一人ニヤニヤしながら鑑賞していました。
とは言えペルセポネのキャラ設定にはかなり衝撃を受けましたが(笑)
僕はギリシャ神話の中でこのペルセポネとその母親であるデメテルの物語は数ある珠玉の物語群の中でもとりわけ良くできた物語であり、悲劇の中にそこはかとない美しさを持ったその物語からペルセポネについてはどうしても不幸にうちひしがれた陰鬱な佳人という印象が強くあったので、まさかあんなにギラギラした女性が出てくるとは思っていなかったのです。
でも、そこが逆に新鮮だったし先入観をぶち壊してくれたという点で良かったですね。
自分の描きたい世界を素直に描くべきなんだなと背中を押された感じでした。



ちなみにこの映画2012年には続編の公開も予定されているそうで、これも映画的にはキツイなぁと思いつつ神話の世界を映像として楽しみたいがために見に行くことになるようです。



こちらは原作。

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 盗まれた雷撃

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 盗まれた雷撃