The Beguiled

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映画「白い肌の異常な夜」 71年 米
監督:ドン・シーゲル
主演:クリント・イーストウッド


時は南北戦争の最中。
近くの森にキノコを採りに来ていた少女エミー(パメリン・ファーディン)は敵である北軍の兵士マクビー(クリント・イーストウッド)が瀕死の状態でいるところを発見する。
なんとか自分の所属する女子学園に連れて帰ったものの皆困惑を隠せない。
「傷が癒えたら南軍に引き渡す」
という学長マーサー(ジェラルディン・ペイジ)の決断で一時的に匿われることとなったマクビーだが次第に学園の女性達が彼に取り込まれていく。
しかしやがて女性達の間に不穏な空気が流れていきマクビーはある不幸な事故に見舞われてしまう。
その一件をきっかけに学園に潜む陰に憤ったマクビーは復讐を企てる…。



これはかなりの問題作が来たな、というのが率直な感想。
とにかく後半からの展開、そしてラストがヤバすぎる。数ある映画の中でもかなりのトンデモ具合。
ただ映画的にかなりそそられるのは、女性の園に巣くう女達の満たされない欲望とそれが放出される際の喜びの描写。
ここはかなりセクシー。
日頃から抑圧され貞節を美徳とされているからこそ本能に従う時の喜び、それと同時にせめぎあう倫理観の葛藤がたまりません。
特に若い女生徒キャロル(ジョー・アン・ハリス)のけしからんバディと気怠そうな表情がほんとエロい。美人じゃないのが逆にエエね。
男の甘い言葉がいかに女を騙すに足るのか(もちろん逆も然り)を見るにはうってつけの一本。
どうかしてる映画だけれど僕はかなり好きです。


白い肌の異常な夜 通常版 [DVD]

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