いわもとQは本当にすごかった

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僕が新宿でメシを食うとなると、もう最近はここ以外にないのだけれど、今日は”うどん”ではなく”そば”を求めて降り立ちました。
向かったのは「いわもとQ」というお店。
タマフルでのプッシュがあまりに強烈で。
ちなみに放送の中で議題になったいわもとQに関する謎は以下の3つ。
・店名はなぜいわもとQなのか?そしてこの「Q」とは一体何なのか。
・既存の立ち食いそば屋に比べて圧倒的な旨さを実現しているが、その秘訣は?
そして最後にして最大の謎は
・店のキャッチフレーズである「ありえない店を目指す店」とは一体どんな意味がこもっているのか?
そしてこの謎が当のいわもとQの社長さんによって次々に明らかになっていくのだけれど、それが本当に衝撃的でした。というかその衝撃が僕の今日の行動に繋がったのです。
まず「いわもとQ」という店名は、初めただの「いわもと」だったのに、看板に書かれた店名の横にあった人の顔がお箸をくわえているという絵がQに見えて、いつしかお店への請求書に「いわもとQさまへ」と記載されだしたのでそれを正式な店名に変えた。でも社長さんは「女子高生が『いわQ”でも”行く?』」とカジュアルに来てくれるようなお店にしたかったので好都合だった。
ほら、よく見ると今の看板の絵にもその面影が。

Qの真ん中に二つの目らしき物。そしてQの棒はもともとお箸だったのね…。


次に立ち食いそば屋とは思えないクオリティの高さの秘訣について社長さんはこう答えます。

基本的にキーワードは鮮度。例えばおいしくするために食材のランクを上げると原価に跳ね返る。で、熟練の人に頼ると人件費に跳ね返る。ところが鮮度だけは何にも跳ね返らない。


この時点で僕は感嘆の声を上げるのですがこの続きがもっとすごかった。

けっしてA級の食材ではなく、決してプロでもないのに揚げたてのエビ天は旨いんですよ


この発言を聞いたとき、僕は冗談じゃなく鳥肌が立ちましたね。
確かにこの店は立ち食いそば屋の形態をしているのに、注文してからサーブされるまでにちょっと時間がかかるんですよ。
でもそれは安い値段でも旨さを最大限に高めるためのKUFU(工夫)だったわけです。
ちなみにさきほどの看板。よく見るとQの横に赤く「鮮」の文字が。

すごい、看板に全てが集約されている。


そして最後の謎、あのキャッチフレーズの意味は?
これについても社長さんの明確なビジョンがありました。以下要約。
あのキャッチフレーズの最大の意図は人目を引くため。一体どんな店なのだろうと興味を持たせることが一番の目的。
しかしこの店は今まで既存のそば屋のどこにも属さない立ち位置、つまり、ありえない店を目指していることは確か。
どうありえないかと言えば、いわゆる食通の人が食べればさすがに無理かもしれないがそうでない人にとってはいわゆる本格的なそば屋と比べても遜色のない味。
それでいて立ち食いそば屋のような価格で、既存の立ち食いそば屋とは比べようもない旨さを提供する店というありえなさ。
そしてその目標は絶対に成就しない。なぜなら目的を達したらありえる店になってしまうから。


もう、このインタビューを聞いた時点で僕は興味津々。
そこで今日の行動に繋がります。
場所は新宿区役所すぐ横。風俗店ひしめく歌舞伎町の一角にいわもとQはありました。

例のキャッチフレーズももちろん。

外の券売機で食券を購入。
選んだのはそばと天丼セット。これでそばの旨さと天ぷらの旨さを確認します。
店内は立ち食い席もありますが、椅子もあり。
お店の人にチケットを渡すと
「天ぷらを揚げてお出ししますので席におかけになってお待ちください」と一言。
もちろんすでにそのことを知っている僕は「おお!本当だ」と内心喜び。
そして待つこと3分ほど。そんなに気になる長さではないですね。

驚いたのは天丼からしっかり湯気が立っていること。
マジで揚げたてです。

そして一口天ぷらを頬張るとさらに驚き。
「う、うまい!」
いか天もサクッと簡単にかみ切れてしまう柔らかさで、これは普通の立ち食いそば屋では絶対に味わえない感触。
そしてそば。冷やが一番すごさを実感しやすいということなので、冷やを選択。

うん!これもかなり好い線!
ぜんぜん麺がボソボソしていなくてのど越しは抜群。
あっという間に平らげてしまいましたが、ここで総括。


まずこの店の大前提になっているのは、あくまで既存の立ち食いそば屋に比べるとかなり旨いということ。
もちろん値段が値段ですし、たかが知れています。
でもそれでも矢張りこの値段でこのクオリティは凄い。これは確か。
今のところ、僕が行った新宿店と、赤坂店、麹町店の3店舗しかないようですが、この分だと近いうちに勢力拡大は必至。
この店、必ずきます!今のうちに唾をつけておくのがオススメです。