Rock 'n' Rollに感謝しようぜぃぃぃぃぃ!!

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映画 「E・YAZAWA ROCK」


まず冒頭からして圧倒的。
ミクロネシアの豪邸。ベッドで寝ている矢沢。
おもむろに起き上がるとキッチンでオレンジジュースをがぶ飲み。
そしてそのままの格好で外へ。ストレッチをしてラン!
青い海と空。走る矢沢。
白い砂浜。矢沢ダッシュ。豪快に倒れ込んで叫ぶ。
映像がライブの模様に。ステージの上の矢沢。ビーチでの走りと同じ走り方をしている。


穿った見方ではなくて純粋に「このひと、スターやなぁ」と最初から持っていかれる。
そしてライブリハではカメラに向かって
「矢沢が英語をもっと喋れていたら日本のロックはいまより一段高いところにいってましたよ」
と臆面もなく話す。
そのくせ次の瞬間には外国人のメンバーたちに対して英語でアレンジのアイデアを説明する。
これはもちろん監督を務めた増田久雄氏の演出でもあるだろうけれど、監修を務めた矢沢自身が
自分の見せ方をよく知っているからに他ならないと思う。
いちいちかっこいいのだ。


僕が特に好きだったのはトラベリング・バスの時に流れた矢沢の若い頃の映像。
アメリカの長距離バスグレイハウンドにかばんとギターケースを抱えた矢沢が乗って旅をしている。
ときおり乗客と談笑したり、喫茶店で一人コーヒーを飲んだり。
切なさと旅情に満ちた矢沢の顔が本当にかっこよかった。


ただ映画自体はドキュメントと言いつつも矢沢の100回目の武道館公演の映像がかなり多用されていて
それはそれで見応えはあるけれど、こちらとしてはいわゆる矢沢語録をもっと聞きたかったので
そこは少し残念だった。
60歳を迎えた矢沢がいま何を思うのか。そこをもっと掘り下げて欲しかったのだ。


それにしても舞台上で自分のファン、スタッフに感謝を表明して最終的には自分の筋肉ありがとうと締めた
部分は笑ってしまった。
そう、でもその突き抜け方が最高なんだよね。
僕はやはりこの人が好きだ。