9月10日 山越え

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昨今の讃岐うどんブームの加熱とその波及ぶりといえば凄まじいもので、時期的には夏休みも終わってさらに平日の今でさえ朝からうどん屋には人がいるという事実があり、本屋に行けばうどんの旨い店を特集した本が何冊も置いてあったりもする。
とうぜん今回の筆者の旅とその行動が何よりの裏づけであることは間違いない。
そんなムーブメントの渦中にあってキングの名をほしいままにするお店というのが我々の次に目指すお店、山越えさんだ。
ちなみに山越えさんがどのくらいキングなのかの一例を簡単に挙げれば、今では香川の行楽シーズンの風物詩にすらなりつつあるうどん屋めぐりびとたちの行列がこの店では多いときには2時間待ち、距離にしてなんと2キロも続いたことがあるくらいなのだ。
そんなキング山越えさんが多くのうどん好きからのプロップス(敬意)を得ている一番の要因はこの店が今ではすっかり世間のド定番にして大人気商品になったうどん、かまたま(たまごかけうどん)の初めの提唱者であり、もちろん一番旨いかまたまを食わせる店だからであることは疑いようがない。
うどんマスターもこの旅に出る前から山越えのかまたまを熱望していた筆者に
「あそこのかまたまはうどん界のカルボナーラです」
というなんともヨダレものの発言をしていたくらいである。
そんなキングの店に我々はついに針路を定めたのだ。
車中での筆者はテンションの上昇がもう誰にも止められないほどに勢いを増してきている。
ここのかまたまに筆者はもう何年も想いを傾けてきていたのだ。
そしてついに筆者の目に山越えの看板が。
するとすぐに筆者は衝撃の光景を眼にすることとなった。
車が県道を折れて細い道に入ったそこにいたのは、長蛇の列!ではなくて何と駐車場整理員!
確かに今までも田んぼの中に忽然とうどん屋とそのうどん屋の大きな駐車場が現れることはあった。
しかしながらそれらの駐車場に整理員まで常駐していることはさすがになかった。
昨日国道沿いにあるイオンの横を通ったときにうどんマスターが言っていた
「山越えの駐車場はイオン並みです」
の一言はジョークじゃなかったのだ!
実を言うと一つの駐車場がとてつもなく大きいワケではなくて、我々が車を停めた場所はいっぱいに入れてもおそらく50台程度しか入らないくらいだったのだが(もちろんうどん屋としてはこれでも破格)、この山越えはその外にも合わせて3つのそれもここより大きな駐車場があって、そのあたりもキングのキングたる所以であった。
ちなみに駐車場にアイスクリンの売店があったのもここだけ。
さあ、そして筆者はついに山越えさんとあいまみえる。

ここだけ見るとまるで凡百のうどん屋と変わらないと思う人もいるだろう。
しかしこんな看板や

写真に収めてはいないのだが、おそらく雨降り時用に何本もの貸し傘を設置したりと、さすが沢山の人を並ばせるだけある配慮の行き届きっぷりには目を見張った。
さらに食事スペースも店の中だけでなくすぐ隣におそらく100人はかるく収容できるくらいの場所を設営していて、幸運にも今日は全く並ぶことはなかったが、これが連休ともなれば人・人・人でごったがえすのだろうなぁと一人で想像して圧倒された。
と、まずは店の写真から先に紹介しているが、当日の筆者にそんな悠長なことをしている心の余裕はなかった。
「何よりもまずうどんじゃ。かまたまじゃあ!」
と店に着くなり注文。そしてうどんを受け取り勢いよく支払い。さらに着座。で、これ!


17:かまたま

見てよこの写真!!
これだけでまずうどん3杯はイケるわぁのビジュアル。
そしてあまりの神々しさに遠目のアングルも。

後ろに見える山越えさんオリジナルのかまたま専用だしをぶっかけていただきます!
で、肝心のお味なのですが…そこはもう割愛で!
だって、これはもう筆者の表現力では対処出来んもの。
要はそれだけ旨かったってことだ!
食べた後は何だか心までほっこりと暖かくなる多幸感すら味わえる。
アカン、この記事かいてたらそれだけで腹が減ってきた!
キングの名は伊達じゃない!そんな店。


アイスクリンも美味しかったよー」山越え駐車場横の田んぼにて。