ルーブル!

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現在東京は上野の国立西洋美術館にて開催中のルーブル美術館展に行ってきました。


予想に反して(世間知らずを思い知りました)平日だというのにすごい人出。それでも待つこと10分ほどで入れましたが。
ちなみに僕は特別絵画に造詣が深いわけではないので、心強い助っ人として今回はある方に付き添って頂きました。
それでは御紹介します。それはこの方です!



どうですか?豪華でしょ?
名匠達の素晴らしい作品を眺めながら中尾先生の美声に酔える。こんな贅沢いいの?いいんです!
でも冗談抜きにこのサービスは利用しておいて好かった。
色々と知識が深まりましたよ。


今回のルーブル展は主に17世紀の絵画を展示してあったのですが、この時代のヨーロッパはガリレオやニュートンに代表される科学革命があり、さらには新宗派としてプロテスタントの台頭があり、とそれまでの価値観や伝統が瓦解していく時代でありました。
しかしそれと同時に錬金術が学問として存在し、非科学的な伝統信仰もその根を深く下ろしていた時代でもありました。
そんな時代背景もあって宗教画の多くはそれまで崇高なものであった聖書の伝説や聖人たちの表現を民衆に身近なものへとシフトチェンジしていったのです。
そんな視点からこの時代に描かれた絵画、特に宗教画を見ると納得できる。どうして聖母マリアはあれほど深い悲しみの陰影を背負わなければならないのかが。


それにしても今回の展示物の目玉は矢張りフェルメールの「レースを編む女」でした。
もちろん作品は素晴らしかったです。
レースを編むという日常の些細な風景に描かれたレースを編む女のその視線の揺ぎ無い強さに見る者は何故かとても神聖な趣さえ感じてしまいます。
色彩の鮮やかさもそれに一役かっていたでしょうか。
しかし、しかーし、僕が好きな絵は矢張りその辺りではないのです。
僕は矢張り神話の世界を描いた絵が好きなのです。
今回のルーブル展ではあまり点数は多くなかったのですがそれでもエエやつがありましたね。
展示番号44番 ジョバンニ・フランチェスコ・ロマネッリ作
アイネイアスの傷口にディクタムヌスの薬液を注ぐウェヌス
これはかなり好かったですな。
絵の題材も構図も正に神話的。詳しくは現場で!