年金問題

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次の総選挙で間違いなく大きな争点になるのが年金問題だろう。
元はと言えば安倍晋三氏が総理だった頃に発覚した5000万件にも上る行方知れずの国民年金の存在が全ての始まりだった。
現にこの直後に行われた参議院選挙に於いて自民党は歴史的とも言える敗退を喫しているわけで、最近になって新たに発覚した厚生年金の改ざん問題は控えめに言っても国民年金問題のもたらした衝撃などの比ではない。
さて、それではこれらの年金問題とは一体何なのか。
端的に言えばそれは運用する役人どもの怠慢・不正が原因で起きた人災である。
例えば年金に絡む役人の失態で最も象徴的なものにグリーンピアがある。
いわゆるハコモノ利権であるグリーンピアはもともと厚生年金保険及び国民年金等の受給者が生きがいある有意義な老後生活を送るための場を提供するとともに、これら年金制度の加入者及びその家族等の有効な余暇利用に資すること等を目的として建設された大規模年金保養基地であるが、その実態は誰も利用することもなく、仮に利用したくともその立地の悪さなどから敬遠せざるを得ないような場所に建てられた無駄に立派な建物である。ちなみに何故そんな場所を好んで選んだかといえば、その後に計画された道路建設の事実を思えば合点がいく。どこまでも腐った奴らだ。
当然そんな無計画な施設が利益を生むはずもないわけで、各地に作られたグリーンピアは軒並み赤字続き。結局我々の納めた年金から1953億円をつぎ込んで行われた一大事業は、そんな建物を作った建設業者とその建設業者が工事を落札できるように口利きをした地元の有力政治家、そしてその口利きに一枚噛んだ官僚だけが懐を暖める結果となって終わった。
こんな例をあげれば枚挙に暇がないほどこの年金利権を巡る官僚達の呆れた実態は愚劣を極めている。
そして明るみになった厚生年金改ざん問題。これは消えた年金問題のようなただのミスでは済まされない。これは歴とした国家ぐるみの詐偽だ。
厚生年金は御存知の通り事業主が被雇用者に支払う賃金の中から徴収して国へ収めている。
仕組みとしては当然沢山サラリーがある人ほど納付額も増えるが後の給付額も多い。
しかし仮に自分が納めているはずの額が途中で中抜きされていたとしたらどうだろう?
結果は当然自分がもらえるはずの年金の額が減るということになる。
そしてこの問題の恐ろしい部分は当事者がその事実に気が付かないままで老後の生活を営み死んでいくかもしれないということだ。
要するに自分が騙されているかが判らないのだ。
この問題の根は当然不正を働いた事業主にある。本来支払うべき額を払わないでいるのだからまず問題だ。
そしてそこから派生して年金を徴収する権利を帯びたアホ庁もとい社保庁の不正も罰せられるべきだろう。
本来支払われるべきものが支払われていないことを知りながら記録を改ざんして支払われたことにするなんて言語道断。
最近国は振り込め詐欺の対策に躍起になっているが、なんてことはない国自体が振り込め詐欺をやっているわけだ。
なぜ政府はこんな不正を働いた奴らを告発しない?100パーセント黒なんだからさっさと罪を罰すべきだろう。
もしそれをやらないとすれば、自浄作用のない政権の行く末は腐敗政治にしかならないのだから、政権交代で一度中身を刷新するしかない。
もちろんこれで民主党が何も変えられなければあとは革命しかないが。いっそのこと日本もアカになるか?


最後に笑えないジョークを。
ミスター年金こと長妻氏が年金の現状確認のため社会保険庁国家公務員共済組合連合会の役人を呼んだ際に共済年金(アホ庁のやつらに払われる年金)の管理には一切不備がないと聞いたときのアホ庁の役人の一言。
「さすがですね!安心しました」