沈黙は語る

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「閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声」


沈黙はそこにただあるから沈黙なのである。沈黙が喋りだしたらそれはもう沈黙ではなくなってしまう。であるから沈黙に必要なものは蝉の声なのだ。こんな言葉もある。


「鳥啼いて山更に幽かなり」


語らずとも飾らずともただそこに在れば他者が自らを証明するのだ。
自我はないからこそ有るのだ。